「何点取れば合格?」「正答率で決まるの?」「CSEスコアって何?」
英検4級の合格基準は、単なる点数ではなく“スコア制”によって判定されます。
この記事では、英検4級の採点仕組み・スコア換算・合格ラインをわかりやすく解説します。
1. 英検4級の合格基準は「CSEスコア」で決まる
英検では、2016年度以降
「CSEスコア(Common Scale for English)」という指標を導入しています。
従来の「何点中何点が正解」という単純な素点ではなく、
問題の難易度や試験回ごとのばらつきを調整した共通スコア制で合否が決まります。
CSEスコアの仕組み
- 英検は1級〜5級すべて共通の“1,000点スケール”で採点
- 各級ごとに「合格基準スコア」が設定されている
- 問題の難易度が高かった回でも、公平にスコア調整される
英検4級の合格基準は CSEスコア 622点(満点は1,000点)です。
リーディング・リスニングの2技能を合算し、この基準を超えれば合格となります。
2. 英検4級のスコア構成(リーディング+リスニング)
英検4級は、
一次試験のリーディング(読解)とリスニング(聞き取り)の2技能のみで判定されます。
スピーキングテストは任意受験であり、合否には含まれません。
技能 | 満点 | 合格目安 |
---|---|---|
リーディング | 750点 | 約310点〜 |
リスニング | 750点 | 約310点〜 |
合計 | 1500点換算 → 1000点スケールに統一 | 622点以上が合格 |
※採点は英検協会が定めるCSEスケール換算後に合算されます。
つまり、「リーディングが得意」「リスニングが苦手」などの偏りがあっても、
総合スコアで622点を超えれば合格できる仕組みになっています。
3. 「CSEスコア」と「正答率」は比例しない理由
よく「6割取れたら合格?」という質問を見かけます。
実際、英検4級ではおおよそ正答率60〜70%で合格ラインに届くことが多いですが、正確な合否はCSEスコア換算後に決まります。
例
- 難しい回 → 正答率55%でもCSE622点を超えることがある
- 簡単な回 → 正答率65%でも622点に届かない場合もある
これは、CSEスコアが「問題の難易度補正」を行っているためです。
つまり、**合格点が“固定”ではなく、“調整される”**ことがポイントです。
4. 英検4級CSEスコアの目安とレベル比較
試験級 | 合格基準CSEスコア | 対応レベル(CEFR) | 学年目安 |
---|---|---|---|
英検5級 | 419点 | CEFR A1未満 | 小学校高学年〜中1 |
英検4級 | 622点 | CEFR A1 | 中1〜中2 |
英検3級 | 775点 | CEFR A2 | 中2〜中3 |
英検準2級 | 844点 | CEFR A2〜B1 | 高校初級レベル |
英検4級は「身近な話題を理解できる」レベルが求められます。
英語圏の小学生が日常会話で使う単語・表現を理解できれば十分対応可能です。
5. 各技能別のスコア配分と対策
リーディング(読解)
- 配点:約半分を占める重要パート
- 文法・単語・会話理解のバランス問題
- 対策:英検公式過去問を中心に「時間配分を意識して解く」練習を!
リスニング(聞き取り)
- 問題数が多く、1回しか流れないため集中力がカギ
- 「数字・時間・場所・人物名」など具体情報を聞き取る力が重要
- 対策:過去問音源を繰り返し聞いて“耳慣れ”を作る
6. スピーキングテスト(任意受験)の位置づけ
英検4級では、希望者が「スピーキングテスト」を受けることができます。
ただし、合否判定には含まれません(別判定・別スコア付与)。
このテストは、次の3級以降の面接に向けた“練習”として受けるのがおすすめ。
自分の話す英語を録音して自動判定してもらえるため、学習のモチベーションにもなります。
7. 英検4級のスコアを上げる勉強法
単語力を底上げ
出題の約70%は中学1〜2年レベルの単語です。
→ 「家族」「学校」「食べ物」「趣味」などのジャンル別に整理して覚える。
リーディングは“文の型”を意識
英検4級では「主語+動詞+目的語」構文の理解が最重要。
短文読解を多くこなし、品詞の役割をつかむと得点アップに直結します。
リスニングは“音+意味”で覚える
単語だけを読んで覚えるのではなく、音声と一緒に覚えることでリスニングも強化。
英検公式の「過去問音声」や「リスニングCD付き単語帳」が効果的です。
8. スコア結果レポートの見方
試験後に届く「成績表(スコアレポート)」では、次のような情報が確認できます。
表示項目 | 内容 |
---|---|
各技能のCSEスコア | リーディング・リスニング別の得点 |
合格基準との比較 | 自分のスコアが基準より上か下かを可視化 |
スキル別グラフ | 得意・苦手分野を視覚的に確認可能 |
このグラフを分析すると、次回の学習方針(語彙力 or 聞き取りなど)が明確になります。
9. よくある質問(Q&A)
Q1. 合格ラインは毎回同じですか?
→ はい、CSEスコア基準(622点)は固定です。ただし問題の難易度に応じてスコア換算が調整されます。
Q2. リスニングが苦手でも合格できますか?
→ 可能です。リーディングで高得点を取れば総合スコア622点を超えることがあります。
Q3. スピーキングは受けないと不合格になりますか?
→ いいえ。スピーキングは任意で、合否には関係しません。
まとめ:CSEスコアを理解して、効率よく合格へ!
- 合格基準は CSEスコア622点以上
- 正答率ではなく、スコア制で公平に判定される
- 難易度が高い回でもチャンスあり!
- 成績表で弱点を分析 → 次の学習へ活かすことが大切
英検4級は、英語学習の土台を固める絶好のステップ。
スコアの仕組みを理解して、確実に合格をつかみましょう!